ネットワークを使ったメモリーカードデータの管理


メモリーカードのデータをPCで管理するには、

・メモリージャグラー
・マックスドライブ

が有名ですが、どちらも安定性にかけると評判です。

そこでネットワークを使った方法を紹介します。


ネットワークを使う方法には、PS2本体の型番や所持しているツールなどによって
いくつか選択肢がありますが、全ては紹介しきれないので1つに絞って紹介します。



●概要

おおまかな手順を説明すると、 1.PCとPS2をLANケーブルで接続 2.PS2でFTPサーバーを起動 3.FTPサーバーの設定(初回のみ) 4.PCでFTPクライアントを起動 5.PC/PS2間でデータ交換 ということになります。 以上のことができるならどの方法でも構いませんが、ここではお勧めの方法を説明します。
揃えなければいけないもの ★ハードウェア ・LANケーブル ・USBメモリー(相性がありますのでどんなものでも使えるというわけではありません) ・ネットワークアダプター(標準装備〜4,179円) ★ソフトウェア ・SwapMagic(2,300円〜3,300円程度) ・uLaunchELF(フリーウェア) ・memccpp(フリーウェア)

●詳細手順

1.PCとPS2をLANケーブルで接続

LANケーブルをつなぐには、LAN端子が必要です。 しかし、PS2の機種によってはLAN端子のないものがあります。 そういう機種では、「ネットワークアダプター」を購入する必要があります。 ネットワークアダプターは対象となる機種によって2種類あります。 自分の機種に合わせてそろえてください。 最近のPS2にはLAN端子が標準装備していますので、ネットワークアダプターは必要ありません。
まとめ
PlayStation 2専用ネットワークアダプター(Ethernet)
機種必要なネットワークアダプター型番金額
SCPH-10000〜SCPH-18000PC CARDタイプSCPH-101904,179円
(プレイステーション・ドットコムジャパンでの販売)
SCPH-30000〜SCPH-55000EXPANSION BAYタイプSCPH-103503,969円
(amazon)
SCPH-70000〜SCPH-75000標準装備
(注)EXPANSION BAYタイプは、ハードディスクの取付も可能ですが、   ネットワークのみを使う場合ハードディスクは必要ありません。

2.PS2でFTPサーバーを起動

PS2で動作するFTPサーバーはいくつか存在します。 私が使用しているのはuLaunchELFというもので、ここではこれを使用するものとします。 これは、本来FTPサーバーではなくランチャーなのですが、FTPサーバーの機能も持っていて便利です。 さて、問題はどうやってuLaunchELFをPS2で起動するかです。 実はこれもいくつか方法がありますが、簡単なのはSwapMagic(3.6以上)を使う方法だと思います。 (私が持っているのはVer3.8です) この方法ではPS2用のプログラムをUSBメモリから起動することができます。 (相性がありますのでどんなものでも使えるというわけではありません) オークションでは、ver3.6で2,300円程度、ver3.8は3,300円程度で手に入ります。 USBメモリのPS2用プログラムを実行するには、PAR3のメディアプレーヤーを使う方法もあるらしいのですが、 uLaunchELFとUSBドングルメモリとの相性が悪いようで起動しませんでした。 PAR3.5では市販のUSBメモリが使えるため、この組み合わせを試したところ成功しました。 他にもメモカブートという方法もありますが、 ・使えるようにするために、メモリージャグラーかマックスドライブが必要 ・新型機種では、この方法は使えない などの理由で、汎用的ではないため、ここでの説明は省略します。 詳しく知りたい方は、「MOKEMAtion」に詳しく書いてありますので調べてみてください。 どの方法でもいいですので、とにかくuLaunchELFを起動してください。
まとめ
FTPサーバーの起動手段
スワップマジックでUSBメモリから起動一番簡単で、確実
PAR3のメディアプレーヤー動作不可
PAR3.5のメディアプレーヤー(市販のUSBメモリ使用)動作可
メモカブート機種によっては使用不可
FTPサーバー ・uLaunchELF を使います。
初期設定(SwapMagic3.8) 1.USBメモリのルートディレクトリに「SWAPMAGIC」という名前のディレクトリを作ります。 2.uLaunchELFをSMBOOT0.ELF〜SMBOOT3.ELFのどれかの名前で「SWAPMAGIC」ディレクトリに保存します。
起動手順(SwapMagic3.8) 1.USBメモリをPS2に接続し、SwapMagicを起動します。 2.「BOOT DISCメニュー」の「SMBOOT」を選択します。 3.SMBOOT0〜SMBOOT3のどれかを選択します。どれを選ぶかは、「初期設定」の2の作業に依存します。   ファイル名    選択   SMBOOT0.ELF   SMBOOT0   SMBOOT1.ELF   SMBOOT1   SMBOOT2.ELF   SMBOOT2   SMBOOT3.ELF   SMBOOT3 6.uLaunchELFが起動します。

3.FTPサーバーの設定(初回のみ)

最初に起動したときには、設定をしなければなりません。 正しく設定して下さい。
uLaunchELFの設定 ネットワークを使うためには、次の2つは必ず設定しなければなりません。 1.IPアドレスの設定   ア.起動した画面でselectボタンを押してコンフィグ画面に切り替えます。   イ.NETWORK SETTINGを選び〇ボタンを押します。   ウ.IP ADRESS PS2、NETMASK、GATEWAYの3つを設定し、SAVEします。 2.ネットワーク機能をボタンに割り当て   ネットワーク機能を好きなボタンに割り当てます。   uLaunchELFの起動時に、設定したボタンを押すとネットワークが使用可能になります。

4.PCでFTPクライアントを起動

PS2でuLaunchELFのネットワーク機能が起動できたら、PCでFTPクライアントを起動します。 FTPクライアントは基本的には何でも構わないのですが、普通のFTPクライアントを使うと メモリーカードのデータがディレクトリ名で表示されるだけで、非常にわかり難いです。 私のお薦めは、nod_chip氏の「memccpp」です。 これを使うと、ディレクトリ名ではなく、データ名で管理ができるようになります。 実は、私もこのようなソフトウェアを作ろうと思っていたのですが、memccppの存在を知って 作るのをやめました。良くできているソフトだと思います。 どうしても、FFFTPなどを使いたい人はそれでも構いませんが、非常に使い難いです。 nod_chip's Web Site

●備考

PS2でFTPサーバーを動かしておくと、エクスプローダーPAR3ライトのコードを PCで編集することができるようになります。
参考URL MOKEMAtion 戻る