ugnagブログ

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CMYはRGBとは違う、という話

ずっと勘違いしていたようだ。
CMYは、昔学校で習った「色の三原色」を表していて、「光の三原色」と区別をするために、違う名前を使っているだけ。

と、認識していたのだが、全く違ったようだ。


まず、大きな間違いは、

「色の三原色は、赤、青、黄である」

というのが大きな間違いで、正しくは、


「色の三原色は、シアン、マゼンタ、イエローである」


ということ。

シアンはシアンであって、青とは別の色である。

同じくマゼンタも赤とは違う色である。


恐らく、中学校の美術の授業なので、細かいことは置いておいて、ざっくりとした話をしたのだろうが、このことがいろいろと誤解を招いた。



さて、それでは、このシアン、マゼンタ、イエローという組み合わせは何処からきたのかということになる。
色の付いた光を直接混ぜ合わせるのか、そうでないかで、色の発色が異なってくる。


ディスプレイのようなものは、光を直接混ぜ合わせている。

つまり、紫の色を表現するには、赤と青を混ぜ合わせて表現する。

赤い光には、当然だが赤という成分しか含まれていないし、同じように青の光には青の成分しか含まれない。

従って、単純に混ぜ合わせれば、理論通りの色になる。



ところが、印刷物のようにインクを使う場合は、話が違ってくる。
インクは直接光を発色していない。

行なっているのは、全ての色を含んだ光(白)を当て、目的の色は反射し、その他の色は吸収する。

つまり、白から、目的の色以外の色を引き算して発色させている。

赤の光を反射し、青、緑の光を吸収する物質があった時、それを「赤インク」と呼んでいる。

青や緑についても同様だ。


ここで、紫を作るとする。

光の三原色の法則では、紫は、赤と青と混ぜることで表現できる。

紫という色を分解して考えると、

・赤を反射する
・青を反射する
・緑を吸収する

という特性が必要である。


と、ここで矛盾が発生する。

先程定義した「赤インク」はどういうものだっただろうか?

「赤の光を反射し、青、緑の光を吸収する」

だった。

つまり、「赤インク」を使った時点で、青は吸収されしまう。

これでは目的の「紫」にはならない。


インクの場合は、ディスプレイなどのような直接発色しているものと同じように考えてはいけないのである。


では、どうするか?


先程も説明したように、インクの場合は全色である白から、目的以外の色を引き算している。

そして、「赤インク」は「青」と「緑」を引き算してしまう。
「青」と「緑」という三原色のうちの2色を同時に引き算してしまうのだ。

ここが問題である。


三原色の1色づつ引き算できるようにしないといけない。


つまり、「赤」を表現するのであれば、「白」から、「青」と「緑」を引き算する。

同じように、「青」なら「白」から「赤」と「緑」を引き算する。


ちなみに、吸収された(反射しない)色は、黒と認識される。
引き算を何回行なっても黒のままである。


このように、全色(白)から、光の三原色の1色づつ抜いた色を混ぜていくことで、目的の色を表現できるようになる。

それぞれ、次のようになる。

赤だけを抜いた色・・・シアン
緑だけを抜いた色・・・マゼンタ
青だけを抜いた色・・・イエロー


という具合だ。


「シアン」は「青」ではないし、「マゼンタ」も「赤」ではない。
「マゼンタ」に関しては、緑を抜いた色(=赤+青)なので、紫そのものであると言える。


ということで、長年に渡っての勘違いは、ここで解消されたのだった。
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